新入社員が早期退職する原因とは?退職を防ぐ主な対策のご紹介
新入社員が1年以内に10%、3年以内に30%以上が退職
厚生労働省の発表によりますと、企業の大卒の新入社員の1年以内の退職率は11%となっており、およそ10人に1人が1年以内に辞めていることになります。
また、3年以内の退職率では、新規高卒者で39%、新規大卒者では32%と、高卒も大卒も3年以内に3人に1人程度が退職している計算となります。特に、サービス業や生活関連、娯楽産業、教育支援業などでは3年以内の退職率が45%と、なんと2人に1人が早期退職していることになります。(厚生労働省調べ)
早期退職すると、採用や育成にかけたコストが無駄になるだけでなく、残った社員の負担や、社員や経営者のストレスが増し、組織風土が悪化していきます。
新入社員の受け入れをしっかり準備し、早期退職を防ぎましょう
厚昨今、新入社員の定着策として、「オン・ボーディング」という考え方があります。
オン・ボーディングとは、元は「on-board」という船や飛行機に乗っているという意味からの派生語で、本来は船や飛行機に新しく乗り込むクルーや乗客に対してサポートを行い、慣れてもらう過程を指します。それを、新入社員の「受け入れ~定着・戦力化」を早期に行なうための一連の取り組み」=「受け入れを準備しておく」という意味で、人事用語として用いています。
新入社員の定着策として、オン・ボーディングが重要視されている背景には、少子高齢化による若者労働人口の減少や、働く価値観の低下による社員の流動性が高まっている背景があります。
新入社員が早期退職してしまう主な原因をご紹介します
①労働条件の相違
「入社したら労働条件が思っていたものと違っていた」ということがあります。労働条件の中では、労働時間の長さに不満を抱く方が最も多いです。
過度に残業をさせないような、勤務時間のコントロールが大事となります。
②社内の人間関係
社内の人間関係で、どれだけ会社に馴染めるかが大きな壁となります。
新入社員とコミュニケーションを取り合ったり、わからなかったことを相談できる先輩社員を決めるなど、配慮や歓迎のムード作りが大事となります。
③期待と現実のギャップ
新入社員に求める内容や成果など、期待をすり合わせする必要があります。期待と現実のギャップが大きくなるほど、早期退職につながります。
入社時からの大きなノルマ設定は、モチベーション低下を招きやすいので、適正な期待の設定が重要です。
④学びや研修機会の不足
業務内容や知識・スキルなどを学ばねばならないのはもちろんですが、会社の仕組みやルール、社風など、新入社員が把握しておくべきことは多岐に渡ります。
新入社員研修に始まり、業務研修、経営幹部からの社風説明など、様々な研修機会の設定が必要です。
新入社員定着のためにオン・ボーディング(準備)をしっかり行いましょう
採用した新入社員を早期に戦力化し定着を図るためにも、オン・ボーディング(準備)をしっかり行いましょう。
新入社員の入社時には、研修会などを行って受け入れの仕組みを作っている企業は多いですが、3ヶ月ぐらい経過するとOJTが中心となり、フォローをあまりされていない企業が見受けられます。
新入社員の定着のためには、6ヶ月間はきちんとフォローをしていただく事が大切です。
オン・ボーディングの一例
入社1~3ヶ月
- ミーティングの定期的な実施
- 目標設定
- 教育担当者とのミーティング
- 仕事の難易度を上げていく
入社6ヶ月後
- 半年間の振り返り
- 教育担当者のフォロー期間終了、振り返り
- 今後の目標設定
- フォローアップ研修
新入社員の早期退職を防ぐ主な対策のご紹介
社内のルール整備
新入社員に求めることや社内のルールを文章化して整理することで、暗黙知を減らし、スムーズに組織に馴染んでいくことができます。
暗黙知を共有するには、会社側も新入社員もエネルギーを必要とするので、無駄なエネルギーを費やさなくてもよいように文章化を進めましょう。
1on1ミーティングの定期開催
先輩社員や上司と1週間に1回、1対1でミーティングすることで、不安を解消したり、モチベーションを高めます。1on1ミーティングでは、新入社員のモチベーションを高めるための、上司の選択が非常に重要となります。
フォローアップ研修の実施
入社時に研修を受講しても、イマイチ理解できていないことも多いですし、最初に学んだことも、時間とともに忘れることも少なくありません。
入社後、半年程度経過後に改めて研修を行うことで、学んだことを再確認し、社会人としての自覚と責任を持って仕事に取り組む姿勢を作ることができます。
メンター制度
新入社員の悩みに対して、年齢や社歴の近い先輩社員が助言する制度です。
年齢が近い先輩社員が相手であればいろいろ話しやすく、仕事の悩みについても相談しやすくなります。先輩も同じような問題にぶつかった経験があるので、新入社員の悩みを理解し、適切なアドバイスを行うことができます。
メンター※1は、最初から何でも器用にこなす社員よりも、失敗を積み重ねながら苦労して成長している先輩社員を選ぶのが良いでしょう。失敗経験が多いほど、失敗する方の気持ちが分かりますし、新入社員も助言を聞きやすいので、定着につながります。
※1:メンターとは、自身が仕事やキャリアの手本となって、新入社員や若手社員に助言・指導をし、個人の成長や精神的なサポートする人です。
採用段階でのミスマッチを減らす取り組み
中小企業では、まだまだインターンシップからの入社割合が高くありませんが、インターンシップによって、事前に双方が見極める機会を設けることは大事です。
また、メンタルに不安を持っている学生も少なくありませんので、適正検査でメンタル状態をきちんと把握して選考することも重要です。
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